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ああ、ついに買ってしまいました。鳴門に特化して開発されたヤマハDX32「カンコ」。他の海域ではまず見かけないこの青い船は、10ノット近くまで流れる速い潮と南北に吹き抜けるきつい風、その中でびしっと底潮に立てて真鯛釣りをするそのためだけのもの。ガンネルが太いのは隣の船とぶつけてもポイントに分け入るためのものだそうです。 2010/10/02 |
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正直言うけどこの艤装は勘弁して欲しい。絶対条件だったヤマハMD580は平成16年製のほぼ最終型で、今どきのNOx規制も通らないが壊れないことで定評のあるエンジンだ。32でも34でもこのエンジンを指定する人は多いのは、つまりそういう理由からだ。 2010/10/02 |
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はい。キャビンありません(笑)。それどころかハードトップも前ガラスもありません。軽くそして風を受けないように、仕事だから人はなるべく低く座るんです。後ろに見えるクラッチとアクセルを見れば、足元に見えるフタを開けてその中に足を突っ込んで座って釣るのが分かるでしょう。舵は?決まってるじゃないですかラダーに棒挿して回すんですヨ。 2010/10/02 |
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この船の最大のキモはこのラダー。船底形状は真ん中までキールが入りその後ろは完全に真っ平ら。そしてリアのオーバーハングにこれだけでかいラダーが付き、こいつが潮を受けて船はびしっと潮に立つ。 2010/10/02 |
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このセンターコンソールには航海計器をマウントするスペースが全くない。何とかGPSと魚探を付けたくてあれこれ悩んでいる図。左側に見えるのは屋外計器用防水ボックスでフルノの魚探がドンピシャのサイズなのだが、悔しいことに裏側に抜くのに高さが1センチ足りなくてボツ。 2010/10/02 |
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手すりが綺麗に出来ました。後ろは手を降ろすとドンピシャの高さでオシッコ対策。前はほんの少し低いので歩くときに慎重になる(!)という高さ。竿を出すスペースは徹底的に考えられているから、良く出来た乗合船をイメージして貰えば間違いない。前と後ろに3人ずつならベストの配置だろう。 2010/10/02 |
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イケスの水流調整と前後左右重量バランス、それに普段使いの荷物を積み込んでとりあえず初期艤装が終了したカンコ。左後ろのイケスだけ開けてあるので、運転手を含めて重量物は全て右舷側に集めてある。このあとコンソール上部の風よけ部分を切り飛ばし、そこに航海計器ボックスを据え付けて出来上がりの予定。綺麗に入った船名「金太郎」がりりしい(笑)。 2010/11/21 |
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はい、キャビンとエンジンありません。キャビン部分は造船所に持ち込んでリメイク。トップをフラットに改造してそこに航海計器を載せられるようにするのと、エンジン上部の覆いを完璧なものに作り替える。エンジンルームはお掃除して内部を全て塗り直し。それにしてもDX27より細身の船体に32フィートの長さという、常識では考えられないディメンション。これだけ細長いのに左右の揺れがほとんどないという、まさに鳴門に特化した船体設計だ。 2011/01/15 |
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シャフトを抜いてラダーまで落とす。スタンチューブにPSSを装着してカットレスベアリングを全交換、プロペラはイケス全開のフル負荷に合っているので通常の使い方だと若干オーバーランするため、ピッチ再調整とバランス取りそしていちばん小さいカップを付けて貰うことにした。どうせトップまで回す事はないから、真ん中でキックが出て燃費が良くなればそれが最善。 2011/01/15 |
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降ろしたエンジン。漁船のものにしては異様に綺麗な状態で、これからヒートエクスチェンジャー清掃から始まってゴム類と消耗品を全とっかえする。中古を買ったら現状がどうあれこうやってリセットしておけば、あとは年に1度のオイルとインペラ交換だけで何も心配せずに乗ることが出来る。こういうものは必要経費と割り切って、つべこべ言わずに「金は出すから完全整備!」と言うに限る。業者の良心と自分の幸運に期待していると、海の上でトラブってドツボにハマるのが確実だ。 2011/01/15 |
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キャビントップを真っ平らに整形し直して、その上に防水航海計器ボックスを2つ並べて置き、8インチDGPS魚探と6インチのフルノ魚探を入れてやる。GPSアンテナも上に出してやり、これで目の前に計器が並んでとても使いやすくなった。これを仕上げるのにのべ18時間も掛かったゼ。 2011/02/27 |
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キャビン内部も作り直し。これは造船所に頼んで板を張り直して貰い、後部まで完全に囲う形状にした。エンジンコントロールパネルとバッテリースイッチを前進させ、隣に航海灯やキャビンライトのスイッチと12Vへのコンバータを取り付け。写真にはマイクしか写っていないが天井には50/430メガの無線機が付いている。 2011/02/27 |
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プロペラはメーカーに送ってバランスとピッチ調整そしていちばん軽いカップを付けて貰った。このペラは300Lのイケスを4つ開けた状態で設定してあったので、プレジャー用途なら多少重い方が良いだろう。どうせトップエンドは使わないから、これで燃費と加速が良くなれば万々歳。来週の試乗がとても楽しみだ。 2011/02/27 |
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あれこれ細かい艤装をやっつけて、最後に綺麗な風防が付きました。水門の高さの関係で、固定物は極力低く作りたかったのだけれど、結局こいつがいちばん背の高い物になってしまいました。カンコは低く見えるけれど意外と高さがあり、これでYF23のハードトップより30センチくらい低いだけです。 2011/03/26 |
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漁師用の「腰掛け椅子」を、UF27に付けていたポンパネットの「ヘルムシート」に交換した。以前から椅子の高さがちょっと高いなぁと思っていたが、今回の作業でクッションの分だけ座面が更に高くなってしまったので、足のパイプをカットして貰うべく作業依頼した。しかしまあ、漁船に何と贅沢な(笑)。 2011/03/27 |
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ポンパネットのヘルムシートをTODDのバケット型シートと交換した。UF27用にとアメリカから取り寄せたのだが、ベースの取り付け部の構造の問題でカンコには付くがスライドレールを使うUFには付かないのだ。でもまあ肘掛けもないから邪魔にならないし、雰囲気も良いからこれで正解だったと思う。座面のクッションが分厚くて、座り心地は最高だ。 2011/04/16 |
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センターキャビンと椅子を覆うカバーが出来上がった。勿論どちらも防水になってはいるが、雨や黄砂や紫外線なんて嬉しくない。毎日海に出る漁師ならともかく、年の半分の週末だけ乗るならこうやってカバーしてしまった方が良いに決まっている。 2011/05/06 |
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ナカセンのスパンカーが付きました!広角レンズのデジカメで撮ったからイビツに見えますが、UF27と全く同じものです。キャビンがないので少し低めに建てたがベストのバランスでしょ。 2011/07/09 |
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苦労したのがこれ。水門や橋をくぐるため、このスパンカーは前側に倒れるようになっている。フットを止めているロープを外し、マストに巻き込んで縛ったあとメインの左側のステーだけ取り外す。あとはベースのピンを抜いてゆっくり前に倒してこの状態だ。1人でやって2分ほどの作業だし、保管時も風を心配せずに済む。 2011/07/09 |
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カンコにハードトップが付きました!航海計器が増えたので思い切って大改造。左からHONDEXのソナー、無線のスピーカー、フルノ魚長魚探、ロイヤルDGPS魚探です。 2015/04/25 |