1998.08.28 03:00 香川県高松出航 福岡県博多へ向けて回航
14:00-17:00 チェックイン・選手登録
18:00-19:00 キャプテン会議
1998.08.29 06:00 乗船開始・指定海域待機
07:00 スタートフィッシング
15:00 ストップフィッシング 壱岐・勝本へ入港
1998.08.30 06:00 乗船開始・指定海域待機
07:00 スタートフィッシング
14:00 ストップフィッシング
18:00-20:00 表彰式・パーティー
1998.08.31 04:00 高松へ向け回航


8月28日(金) 晴れ

 午前1時起床、2時出発。食料買い込んで3時出航。そのまま一路西へ・・・。9時に大分県の姫島で給油。午後1時半、博多港に到着。所要10時間半。距離約400km。使った燃料1300リットル。ひたすら遠かった。台風の影響を心配したけど、外に出てから多少荒れた程度で問題ナシ。入港申請と選手登録をしてして船を洗い、市内に出てビジネスホテル探してチェックイン。シャワー浴びてこの原稿を書いている。これから市内を散策して夕刻からキャプテン会議。

 終了後、ドンピエロのクルー全員と一緒に長浜ラーメンを食べに行く。「元祖」やら「発祥の地」やらが多い。歩道に机出してやってる屋台の店に全員集合。昼飯も天神でラーメンしたのだけど、まあいいか。トンコツのラーメンは非常に旨かった。


8月29日(土)  晴れ 波高2.5m

 6時マリーナ出航。7時スタートフィッシング。壱岐の北側にある七里が瀬を目指してひた走る。距離40マイル。北東の風が強く、波高2.5mあってどったんばったん悲惨な移動。着いてルアー流すとすぐにシイラがヒットし、タグ打ってリリース。その後、過去最高の船酔いに苦しみながら15時にストップフィッシング。壱岐の勝本港に入ってみると、すでに多数の船がいる。みんな途中で諦めて早上がりしたようだ。最後までやっていた自分がかわいい。

 温泉宿に入ってのんびり休み、寿司屋から焼き鳥屋へハシゴ。途中、喜多氏が「向こう側のテーブルの女の子2人とずっと目が合ってた」と盛り上がる。あんたね、、こんな田舎で何しようってんだよ! 大人しく宿に帰って沈没。明日も風が強そうだ。。。


8月30日(日) 晴れ 波高3m

 今日は壱岐スタートなのでポイントまで5マイルの至近距離。ところがスタートして直後、あまりの波のひどさに半数ほどの船がリタイヤ。島の北側は4mくらいの波で、50フィートの艇ですら真っ直ぐ進めずヨタってる。僕らもなんとか現場にたどり着いたけど、昨日より波が高く、これじゃカジキ掛かっても取り込めそうもない。2時間ほどやってみて、これじゃ駄目だということで勝本に戻る。参加艇の2/3程度がすでにリタイヤ。

 今日は博多へ戻らねばならないので、気合い入れ直して出航。3時間以上掛けてどたばたしながら博多へと戻る。マリーナのバースに船を入れるのさえ難しいほどの強風で、よくもまあこんな中で釣りしてたなあと感心。後で聞いたら強風波浪注意報出てたんだそうだ。地元の漁師は波高2m越えたら絶対出ない、だと。今日は最高4mくらいまで波出てたぞ・・・。

 船中泊のつもりだったが時間の余裕があるのでビジネスホテル取ってチェックイン。天神あたりを散歩してから表彰式。思った通り、タグ・リリースをきっちりやったのは僕だけで、嬉しいやら恥ずかしいやらのタグ・リリース部門優勝。表彰状まで貰ってしまった・・・・。ま、いっか。宮脇オーナーにさんざん飲まされて沈没。


8月31日(月) 晴れ 波高3m

 3時半起床、4時20分出航。博多湾を出てすぐに向かい風で波高3m。7ノットしか出せず、真っ暗な海をどたばたと走る。クルー2人は交代要員確保のためにキャビンで寝かせ、1人きりで操船。荒れてはいたけれど、夜明けの玄界灘はとても綺麗だった。真っ暗な中、荒れる海、明けてゆく空。ここまで来たから出会えた光景。これを見ることが出来ただけでも、来て良かった。

 3時間掛けて関門海峡を通過。そのあとは瀬戸内だからのんびり23ノットで巡航。山口で給油してラーメン餃子を食べ(またラーメンだよ・・・)、その後はドンピエロと現代と3艇でクルージング。所要12時間丁度で高松へ戻る。見上げた空はすでに秋の色。遠征っていうのは、帰る港があるから出られるんだって、今ごろになって気付いた。瀬戸大橋が見えてきたときのあの気持ちは、たぶんずっと忘れられないだろう。マリーナに着いて船を洗って後片付け。浮き桟橋に座り込んでドンピエロ宮脇オーナーと話し込む。ああ、仲間だな。男だな。行って良かったなってまた感動。

 2ヶ月ではなく3年ごしのトーナメントチャレンジ全部終了。雑誌で土佐ビルがあることを知り、ビーフラットの船に乗せて貰って初めて黒潮を見て決意して、1級免許取って船買い換えて、カジキ釣って感動して、シケに遭って怪我して苦しんで、借金してまた船を大きくして、そしてようやくここまで来れた。

 思い返せば、好きになるときっていうのはいつも一瞬。間違っていなかった。完全燃焼。100パーセントの満足。支えてくれた人たちに思いっきり感謝。そして、待っていてくれた人にありがとう。


西福岡マリーナに入港したAquarius。風が強い。

今回初遠征参加の石丸君。船の操縦も釣りも初心者・・・。

大荒れのなか、とにかく記念撮影。撮る奴が下手。

一瞬だけ振り向かせた運転手の喜多さん。屋根まで波被ってるのがよく分かる。

2日目のスタート直後、勝本港を出ると波高4m。後ろの50フィートの船が木の葉のように舞う。

祝賀パーティ。現代・ドンピエロのクルーと一緒に。





今年のカジキのトーナメントへのチャレンジはこれで全部終了
さあ、敗戦処理して、身辺整理して、次いくよ。