1999.07.02 | 香川県高松〜高知県手結港 回航 |
1999.07.03 | トーナメント1日目 荒天により中止 |
1999.07.04 | トーナメント2日目 |
1999.07.05 | 高知県手結港〜香川県高松 回航 |
今年はいろいろな事情により、トーナメント参戦の予定が二転三転した。当初は勝浦だけに出るつもりだったけれど、どうしてもベイトフィッシング(餌釣り)がやってみたくて、無理に無理を重ねて土佐ビルに出ることに決めた。
土佐ビルはポイントがブイまわりなのでベイトが出来るが、勝浦は浅場が主体なので出来ない、というそれだけの差。どっちも同じならば日程的には勝浦にしたかったのだが、これはもうしょうがない。ゲームとしては勝浦の方が断然面白いのだが、浅場の濁り潮とはどうも相性悪いからなあ。出航前日の木曜日まで大切な用事が詰まっていて、気分的にそれを引きずっての出場だった。
朝6時出航は例年の通り。海に出たなら気分はもう夏!しかしタイミング悪く、鳴門を抜けて大平洋出るまでずっと逆潮。なんとフルで19ノットしか出ない場所がある。船底塗料はやったばかりだし、オイルも新しい。これはエンジンが駄目なのか?とちょっと冷や汗。でももう出航してしまったのだからどうすることも出来ない。
大平洋に出る直前に船全体のチェックをするが、どうも燃料計の表示が低い。タンクを目視で調べてみると、燃料満タンを頼んでおいたのにトータルで200ほど足りないのが判明。どうすることも出来ずに1艇だけ日和佐港へ入って給油。何のために増設タンクを作ったんだ!おまけに乗ってる2人のクルーは、免許はおろか操船が全く出来ない。きわどい離岸接岸やアンカリングを全部自分一人で指示して操船しなければならず、これもかなりのプレッシャー。大平洋に出てからは追い風で24ノット巡航。室戸をかわすあたりでちょっと荒れて波高2mほどのうねりが出たけれど、追い風だからそのまま突っ切る。所要8時間で無事に手結港に到着。ところがあまりのスコールで給油が出来ない。何度もアンカリングやり直しさせられて(僕が下手なせいではないぞ)、夕刻無事に準備完了。明日は荒れそうな予感。宿に着いて風呂して飯して早々と就寝準備。今回は端末を持たずに来ているのだが、持ってきた方が良かったかな。少し後悔。
5時起床。港に出てみるとひどい暴風雨。室戸沖で風速17メートル(!!)にも達しているらしく、スタートを1時間遅らせて様子を見るも結局は競技中止。ドンピエロの親分はゴルフ(!!!)に出かけた模様。しかしこっちは朝7時に暇になってもやることがない。港にいても仕方がないので、タクシー呼んで(6千円以上掛かる・・)高知市内へ散策に出る。
町中をしばらく歩いてみる。何も楽しくない。俺はいったい何やってるんだ。何しにここまで来たんだ。喫茶店でまずいコーヒーを飲みながら自問自答する。「でもきっと、冬になったら、こんな土佐でも恋しくなるんだろうなあ」。NTTを探して端末を借り、わざわざチャットに顔を出す。端末さえ持って来ていれば、宿でのんびり出来たのに。
夕刻、港に戻って皆と合流してから宿へ戻る。好きな事をやりに遊びに来ているんだから、今日の中止の決定には全く文句はない。それでも、ひたすら、空しい。宿で1人、ビールを飲んでいて、トーナメントに出るよりもやりたい事があるという事に気付いた。
気付いたからすっきりした。認めたからすっきりした。明日は頑張ろう。
多少のうねりと風は残っているものの、今日は問題なく競技が出来る状況だ。6時、定刻通りスタートフィッシング。今日の目標は手結の真南20マイルの黒牧3号。居着きのカツオがいるという話なので、その周囲を攻めてみる。
大多数の船は室戸沖の14号〜10号を狙うが、同じ潮なら潮上が有利に決まっている、という理屈で頑張って攻める。2度ほどカジキの姿を見かけるも、一度もヒットなく競技終了。結局は10号の東の瀬(去年カジキが出たポイント)あたりで100キロのカジキを仕留めたチームが優勝したが、シイラやオキザワラ全部含めて1桁の大会釣果だったので、ノーヒットはどうしようもなかったかもしれない。潮が動かないときは瀬を狙うというパターンが確定出来ただけでも来年へつなげられた。
表彰式はいつもの土佐ロイヤルホテル。悲しいことに今年はコンパニオンがいない。同じテーブルにホワイトマーリンのオーナーが来たので、下世話な話で盛り上がりまくる。どれだけ飲んだのかよく分からないほど飲んで、あとで現像した写真には身に覚えのないシーンが写っていた・・・。なんとか連れて帰って貰って就寝。
朝5時40分出航。東風が吹くなか高松へ向けて移動開始する。室戸を超えるまでは波もなくおだやかなクルージングだったけれど、そこからは向かい風で波高3m。2時間ほどばたばたして日和佐で給油、そこから紀伊水道までは北風10m以上吹いて大騒ぎ。波高はせいぜい3mなのだけれど、斜め向かい風が非常に強く、波をけたてるとそれがモロに運転席まで上がってくる。気温は30度超えてるのだが、この波では窓が開けられず蒸し風呂状態。
視界が効かず、レーダーとGPSをにらんで操縦。先行艇に無線で誘導して貰ってなんとか岩礁帯をクリアする。紀伊水道も向かい風なので波高2mほどのうねりがあって、14ノットでどたばたと移動。鳴門過ぎればプールで21ノット巡航。
出航後8時間半で高松に到着。船を洗って竿を降ろし、あちこち掃除して午後4時に全部終了。ホワイトマーリンのデッキで酒盛りがはじまり、ビール持参でヨタ話に花が咲く。「勝浦出ないの?」「ええ、見送りなんですよ。」「どうして?だったらなぜ土佐をやめて勝浦に出なかったの?」「・・・・・(笑)」。言ってる事はよく分かる。でも、勝浦だろうが高知だろうが、そんなのどーでもいいんだ。この遠征、間違いなく楽しかった。でも自分が欲しているのは魚釣りだけじゃないっていうことにも気付いた。気付いたのを自分で認めちゃったから、あとは頑張ればいい。
休みなく東京へ移動。山盛りの書類を気合いでやっつける。それでも仕事の遅れをクリアするのに丸2週間掛かった。今年の「夏」はこれで終わり。やるだけはやったんでもうこれでいいだろう。逃がした魚の追撃は、元気な仲間に託してしまおう。言い訳はしないけれど、あの状況でよくやったよ。
今年も、文句なく、いい夏だった。
船の後かたづけをする。エンジンルームに潜ってあちこちチェック。左側エンジンのエアクリーナーを触った手が真っ黒になる。なんだこれは・・・。メカさん呼んできてチェックして貰う。原因はなんとターボからの排気漏れ。これがエンジン不調の原因だったのか。
こんなたわけた設計するんじゃねーよ!>馬鹿ヤマハ
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